校長室だより

       〜 新しい年に期待を 〜

 

師走、この字がなぜ「しわす」というのかについては、大きく二つのことが言われています。

一つは、「しはす」の「し」は「歳(とし)」であり、「はす」は「果つ(はつ)」のことで、つまり「歳果つ」から転じたものだというのが一つの説だそうです。

もう一つは、12月にはお坊さんを迎えて仏事を行うことから、お坊さん(師)が東西に忙しく駆け回る(走)ので、師が走るゆえに師走とよぶようになったというものです。

いずれにしても、新しい年を新鮮な気持ちで迎えるために、いろいろなことを今年中に片付けておこうというのが、私たち日本人の気持ちに強くあると思います。

さて、平成27年も様々なことが生起した年でした。特に自然の猛威になすべく手段を持たず、たくさんの犠牲者をだしてしまった豪雨災害をはじめ、季節を大きく外れてやってきた台風の被害、海外に目を向ければ非情なテロ攻撃等々、平穏という二文字が霞んでしまうように思う瞬間がありました。来年は、地球が一つになってまさにグローバルの世紀にふさわしいきっかけが見え始めることを切に願うものです。

ところで先日次のようなことがありました。私が職員室にいると「ここが分からないので教えてください。」と中1の生徒に声をかけられました。椅子を寄せ合って4,50分説明をしたり、練習をするなかで「分かった」と思える瞬間に出会うと、同じ目標を達成できた喜びを共有できることを久しぶりに味わえたひとときでした。多くの生徒が自ら職員室に質問に来てくれる学校であり続けたいものだと心から感じた次第です。

If you want to lift yourself up, lift up someone else.

これは苦労を重ねて黒人の専門学校を卒業して教師となり、後には「アトランタの妥協」と呼ばれる有名な演説を行った優れた指導者と言われるブッカー・T・ワシントンの残した言葉です。「自らを高めたいのなら、誰かほかの人を高めるようにしなさい。」お互いが、より高い所まで自らを引き上げて行こうとする勇気を与えることばだと思います。高3生はセンター試験が近づいています。中3生は中学校の内容をどこまで身に付けて高校生になるか、ということが問われる時期です。すべての人にすばらしい年が訪れるよう祈っています。

 

平成27年12月  校長 岩本 光彦