COVID -19は世界中を巻き込んで極めて深刻な社会問題となり、今もなお収束どころかSecond Waveとさえ言われる地域が、日本でも広がりつつあります。3月に城北を卒業し大学に入学した卒業生は、ほとんどがオンライン講義で大学構内にも入れず、自宅待機が続いているようです。

 校内では放送部の生徒たちが4時間目が終わると、「手洗い消毒」を促す放送を流してくれます。保健室の先生方は微熱のあるような場合には用心のため、保護者のお迎えがあるまで特別にベッドを配置いただくなど、新しい学校での生活様式を進めています。

 前回、政府の要請で長期にわたって学校を休みにしましたが、中学1年生の朝のHRに招いていただき、心休まるひと時を過ごさせてもらいました。その時に、次のようなクイズを出しました。

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 3人で宿屋に泊まりました。

 宿賃は一人10円だというので10円ずつ出して30円を女中さんに渡して帳場にもっていってもらったら、帳場でサービスだといって5円まけてくれたのです。

 それを女中さんが3人のところに返しに戻る途中で、その中の2円を誤魔化して3円だけ戻しました。

 3人は喜んで1円ずつ戻してもらいました。ということは、1人9円で泊まることができたわけです。

 したがって、旅館が受け取ったお金は9円×3人で27円と女中さんが途中で誤魔化した2円、合わせて29円ということになります。

 はじめ30円あったお金は29円になってしまいました。

 さて、1円はいずこへいったのでしょうか。

(『内田百聞全集』講談社より)

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という問題です。何分か考えてすぐに正解を戻してくれた生徒、難しい公式と図形を書いて悩んでいる人、それぞれでした。その時は正解を伝えることなく、元気でStay Homeを乗りきってもらうよう励まして終わりました。

 先日のことです。帰り支度をしていたら中学1年生数名が、「校長先生、あの時の答を教えてください。」と声をかけてくれました。
 私は次の用事があったので、「明日のお昼に校長室に来ませんか?」と答え、翌日校長室に来てくれました。
 「なんだ、そういうことだったんか。」と納得してくれました。

 やはり、学校は生徒たちがいて、教職員がいて、はじめて学校、学び舎だと認識を新たにいたしました。
 新型コロナウイルスが一日でもはやく終息してくれることを心から願う8月(葉月)のはじまりです。