校長あいさつ

 校内の木々のつぼみもふくらみ、あとは花を咲かせるのを待つばかりとなっています。あちら、こちらで、新しい息吹を感じます。そして、本校でも今日、新たな道のスタートラインに立ち、今から走り出そうというみなさんをこうして送り出します。

 今日の良き日にあたり、これまでみなさんを育んでこられた保護者のみなさん、そして様々にみなさんを導いてこられた担任の先生、授業担当の先生方にとりましては、義務教育を終え新たなステップに駆け上っていくみなさんを見るにあたり、その感慨は言葉に表せないものもあると拝察します。

 さて、四月からは同じ正門を潜るとしても、みなさんはすでに高校生として校内に入ってくるわけです。高校から新たに入学する仲間たちも加わります。様々な意味で新たな出会いが待っています。

 ところで、昨年から日本のみならずいまだに世界中を巻き込んだ新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、地域によっては幾分収束に向かっているかのようにも思えますが、令和二年度は大きな影響を及ぼしたことは言うまでもありません。本来ならみなさんの思い出の一コマになるはずであった、学校行事や授業などを断念しなくてはならないことが多々ありました。そうした中で行う卒業式ですが、来年度は思い切って学校生活がおくれることを心から祈念しています。

 クマバチという蜂がいます。体の割に羽根の小さなクマバチは、科学者が計算してみると、羽根が小さすぎて空中を飛ぶことができないはずであると言われています。しかし、実際には自由に飛び回っています。理屈では飛べないはずの蜂が飛んでいるように、一見、不可能と思われることも、現実には可能になることは世の中にはいくらもあります。

 高等学校は自分の可能性を試してみる期間です。努力する前に自分はできないものと諦めてしまうことなど決してあってはなりません。 一人ひとり、与えられた能力は違います。でも、誰も何かの能力を秘めています。自分の能力を最大限に発揮するよう努めることは、この世に生を受けた人間の義務でもあると思います。

 四月からは高校生として、大きく胸を張って前に進んでいくみなさんと再開できることを心待ちにしています。みなさんの高校生としての新しい学園生活がすばらしく輝くものになるよう心から祈って式辞とします。

 

令和三年三月十九日

広島城北中学校 校長 岩本光彦