校長室だより

 新年度が始まって、あっという間に1ケ月が経ちました。毎年4月の終わりから5月の初めにかけてのゴールデンウイーク前後は、いい天候とマイルドな気候に恵まれ、海外の旅行者からも日本のベストシーズンといわれています。ただ残念ですが、コロナの感染拡大が懸念され、私たちも十分な活動ができない現状があります。
 この季節をさして「風光る」というのは、私の好きな言葉ですが、大学の時美学を研究されていた恩師が、「本当に純粋な感覚でいたら風が光って見えるのだ」とよくおっしゃっていました。残念ながら、凡庸で不安や欲に目が曇りがちな私は、「光る風」を見た経験は未だにありません。目にする風景はある意味、内面と身体の在り方の投影でもあるのでしょう。ただ、物理的に風が光るかどうかは別にして、目にした風景が心の琴線に触れる経験は誰にでもあるのではないでしょうか 。
 コロナにより制約の多い毎日ですが、ふとした窓の外の景色や、道端のささやかな花、小さな命に感銘を受けることも大切だと思います。学校の役割の一つは、知を磨くことだと思いますが、こうした自然に開かれた感性を磨き、命の営みに畏敬の念を持つことも、大切なことだと思います。感性の窓を常日頃目にする様々な命に開き、今を豊かに生きる力を養いたいものだと思います。