本校は1961年の創立以来、今年で60周年を迎えます。60年という歳月は、学校の歴史としては必ずしも長いわけではありません。むしろ若い部類に入るのではないでしょうか。

 学校の価値には伝統というものがあり、校舎やその一部に古き伝統を感じさせる学校もあります。本校の場合は、創設からあまり年月が経っていない時代に、生徒として学んだり、40年近く前に教師として奉職した先生方が、そのまま生き字引となって現在も働いています。もちろん1回生の多数の方がご存命です。生きて活躍している方たちを介して創設の時代と色濃く繋っている学校。その方たちから受け継いだ、高い志、青春期の憧憬、熱い思いを彷彿とさせる何かが、時々生徒や先生方の言動の中にも顔をのぞかせる。不思議です。それが伝統というものなのでしょう。

 私は校長室で毎日、正面の壁に掛けられた歴々の校長先生方の写真を拝んでいますが、実は前任校の校長室にも同じ方の写真がございました。本校初代校長 有馬政一郎 先生の写真です。有馬先生は県立学校の校長を歴任された後、本校の初代校長となられた経緯がありますが、知った時には、こうしたご縁もあるのかと感慨に浸りました。

 皆さんには、日ごろは関心も薄いかもしれませんが、この機をきっかけに学校やご家族のたどってきた歴史に思いを馳せてほしいと思います。10月9日の式典を契機に、自分の属するSchool &Family Historyを見つめ、思いを整理して前に進む、そんな機会になることを願っています。

10月7日下校時に会った高校1年生の生徒たち